投資をいつからはじめるのが一番良いのか迷う人も多のではないでしょうか。ある程度の資金が溜まってからはじめるイメージを持っている人もいると思います。
また、若い時から始めた方がいいということを聞いたことがある人もいるかもしれません。
今回は早くから始めた方がいいと言われている理由について解説していきます。
はじめに
投資をやってみたいけれど、収入が少なくて投資に使えるお金があんまりない…と思っている人も多いと思います。投資はお金持ちがするもの、と思っている人も多いのですが、実はそうではありません。アルバイトしか収入がない学生、まだ収入が安定しない20代の社会人の方でも投資を開始することはできます。
お金がない・資産が少ないからこそ、投資を利用して資産を作っていかなければなりません。
複利の効果の説明をする前に、資産形成と資産運用について簡単に説明します。
下の図のように、まず、貯蓄したお金を元に投資信託などで資産形成をします。そして、資産が形成できたら、その資産を株式などで運用していきます。
(資産形成、資産運用の手段は一例です。)
この、貯蓄→資産形成→資産運用の流れを忘れないようにしてください。
なぜ資産形成について説明したかというと、資産形成をしていく上で「複利」はとても重要となってくるからです。
では「複利」とは何なのか、見ていきましょう。
単利と複利
「金利」には大きく「単利」と「複利」の2種類があります。
単利は投資元本に対して利息がつきます。それに対して、複利は投資元本と受け取った利息に対して利息がつきます。
言葉だけでは分かりにくいので単利と複利それぞれを表でみていきましょう。
単利の場合
元本を100万円で5年間運用したとしましょう。利息は年利3%です。
単利の場合は毎年100万円の元本に対して、3万円の利息がつくので、5年後には利息が15万円になります。
複利の場合
同じ条件で複利の場合を考えてみます。(元本100万円を5年間運用、年利3%)
複利は、元本に利息を足したものが次の年の元本になります。
1年目の元本が103万円、2年目の元本が106万9千円、と元本が増えていきます。5年後の利息の合計は約16万円となります。複利の場合は元本も増えて、受け取る利息も毎年増えていきます。
単利と比較して、同じ金額で同じ条件で運用しても、これだけの差が生まれるのです。
複利効果を得るコツ
分配金を再投資
分配金を受け取ることに拘らなければ、再投資をする方がより複利の効果が得られます。
ただし手数料が高い場合もあり、分配金を受け取った方がいいケースもあります。
始める際にはしっかりチェックが必要です。
毎月分配型投資信託には注意
複利効果を最大限に得たい場合、毎月分配型投資信託はお勧めしません。
これは、分配金が発生した場合に毎月その利益を受け取れるものです。定期的に分配金を得たいという方にはお勧めですが、複利の効果を発揮させ、長期保有を考えている人にはお勧めできません。
そもそも分配金とは何か、と疑問に思う方も多いと思います。初心者向けの分配金についての詳しい記事もあるのでぜひチェックしてみてください。
長期運用
複利の効果を最大限に得るコツが、長期保有することです。3〜5年では実感が湧かない可能性もあるので、10年、20年と長期間の運用を前提としましょう。
長期保有のメリットとして価格変動リスクを軽減できるということがあります。短期間では値動きが大きくても、長期間保有することで値動きの影響は小さくなります。
短期間で大金を稼ぐと考えずに、長い期間保有して安定的に運用すると考えるようにしましょう。
複利効果のシュミレーション
では、実際の複利の効果がどれくらいなのかを、現実的な数字と期間でシュミレーションしてみます。毎月3万円を20年積み立てたときのシュミレーションをみてみましょう。
金利を1%、3%、5%で運用しながら積み立てた場合、下のようになります。
毎月3万円を20年間積み立てたとすると、元本は720万円になります。
単利で年利5%で運用した場合、20年後の利息の合計は36万円となります。
(3万円×12ヶ月×年利5%×20年で36万円)
複利で金利5%で運用した場合は、20年間の利息の合計が約513万円となります。
同じ条件で積み立てたとしても、単利か複利かによって利益が約477万円も変わってくるのです。
このように見ると複利の効果がどれくらい大きいのが実感していただけると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事は、投資をはじめるなら若いうちから始めた方がお得ということについてでした。
実際に今投資に使えるお金、そして自分の年齢をもとにぜひシュミレーションしてみてください。