分配金って何?仕組みやメリット・デメリットを解説!

投資を始めたばかりの方で、「分配金について聞いた事はあるけどよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。

投資信託を始める際に知っておくべき分配金について解説していきます!!

仕組み

投資信託の分配金の原資は、投資信託の運用で出た利益です。
具体的には株式や債券の売買による利益と、株式の配当金や債券の利息の二つに分けられます。投資信託では、これらが分配金として投資家に分配されます。

分配金の仕組みについてより詳しく解説した記事があります!

「そもそも分配金で何?」「複雑でよくわからない…」という方にはこちらの記事がおすすめです!

分配金の種類

一般分配金

普通分配金は、運用によって得られた利益を投資家に支払うお金です。

得られた利益というのは元本を上回った部分を指します。

普通分配金は、「利益」として課税の対象になります。

特別分配金(元本分配金)

特別分配金は、利益ではなく元本から投資家に支払われるものです。

特別分配金は、個別元本から払い戻されるものなので、運用資金が減少するということになります。また、特別分配金は「利益」ではないので非課税となります。

メリット・デメリットと注意点

投資信託の分配金は受取あり、受取なしを選択できます。

受け取らない場合というのは、分配金を再投資に回すということを意味しています。

では、分配金を受け取るメリットとデメリットをみていきましょう。

メリット

①利益を確保できる

特別分配金のように元本の払戻である場合もありますが、運用成績が良い場合は分配金を利益として確保しておくことができます。分配金なしにした場合で、運用成績が悪化してしまったときには損をし続けることになる可能性もあります。

利益の一部分を確保しながら運用できることが分配金のメリットと言えるでしょう。

②暴落してしまっても余裕が生まれやすい

分配金を定期的に受け取る事で、基準価額が下落した場合に損失を最小にできます。下落相場でも分配金をもらっているということが安心感につながります。冷静になれず急いで売ってしまうなど誤った判断してしまうこともなくなるでしょう。

③投資をする上でのモチベーションになる

つみたてNISAなどはほとんど分配金なしの投資信託ので売却しないと利益になりません。
売却せず将来のためにずっと積み立てているのがしんどいと感じでしまうこともあります。
分配金を定期的に受け取ることで、投資している実感を持つことができ、継続するモチベーションになるといえます。

デメリット

①分配型の投資信託は基準価額が下落しやすい

 分配金は基本的に運用資産を切り崩して支払っていると考えるようにしましょう。運用成績が良い時であれば基準価額を下げずに分配金を出すこともできますが、必ずしも基準価額を維持できているとは限りません。普通分配金であれ特別分配金であれ、分配金を支払うことで純資産が減少するので基準価額は下がります。

②分配金なしに比べて運用効率が良くない

 これは投資信託における複利の効果を活かせないという意味です。

複利というのは、分配金を受け取らずその分を再投資して運用資金にすることで、さらに収益を生むことです。分配金なしにした場合は、この複利の効果を最大限働かせることができます。

一方で分配金ありにした場合は、複利の効果は働きにくく、運用効率は低くなってしまいます。

③課税される

分配金の種類のところで述べたように、二種類の分配金があります。

特別分配金の場合は非課税ですが、普通分配金には課税されてしまいます。

分配金なしの場合は、分配金ありの場合に課税されていた分も運用資金として再投資できるので複利の効果もより高まります。

注意点

メリット・デメリットを確認した上で、購入の際にチェックするべき注意点があります。

①減配のリスクがある

投資信託の分配金は、預金の利息のように金額が決まっているわけではありません。

分配金をいくら支払うかは運用会社ごとに決められています。運用成績によっては分配金が大幅に減ってしまう可能性があります。

企業の業績などよって減配のリスクもあるということを覚えておきましょう。

②分配金と利益について

「分配金を受け取る=利益が出ている」とは言えません。分配金は運用資産を切り崩して投資家に支払っています。受け取った分配金の全部分が利益と考えてはいけません。

利益が出ているかどうかはトータルリターンで見るようにしましょう。

トータルリターンは自分でも計算できますが、運用会社のマイページなどから確認できます。

分配金ありにする場合、特に分の頻度の高いファンドの場合は、しっかり確認するようにしましょう。

結局どちらを選ぶべき?

ここまでで分配金のメリット、デメリットがお分かりいただけたと思います。

「分配金ありは複利の効果を無駄にしている」という意見もあれば、「分配金ありの方がモチベーションを保ち長く続けやすい」という意見もあります。一概にどちらが良いと結論づけることはできません。

これから資産形成をしていきたい、と長期運用を考えているのであれば分配金を受け取る必要性は低いでしょう。

一方で、分配金を受け取りながら生活費にも当てたいというような場合であれば分配金ありにするメリットもあるといえます。

自分の投資の目的を再度見直し、どちらの方が良いかを決めていきましょう。

さいごに

いかがでしたでしょうか。

分配金は少し複雑で分かりにくいですが、始める際に必ず知っておくべきことの一つです。
仕組みとメリット・デメリットを知った上で、分配金をうまく活用していってください!

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ミラベスト 編集部
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