「投資に興味あるけど、お金を失うのが怖い……」
そのように感じている方はいませんか?
将来を考えて投資を始める方は年々増えています。
日本証券業協会の調査によると、2016年のNISA口座開設数は628口座でしたが、2021年には1023口座に増加していることが分かりました(つみたてNISA含む)。
参考:日本証券業協会|NISA口座開設・利用状況調査結果(2021年6月30日現在)について
しかし、
「初心者におすすめの投資って、どんな種類があるのか分からない」
「手持ち資金が少ないから、投資するための余裕がない」
といった悩みを持つ方も多いでしょう。
この記事では、これから投資を始めようと考えている初心者の方にむけて、おすすめの少額投資をご紹介します。おすすめの理由や注意点、そして具体的な投資方法について解説します。
最後まで読めば、リスクを抑えながら資産運用を始める方法を理解できるようになるでしょう。
目次
投資初心者に少額投資をおすすめする3つの理由
そもそも「少額投資」とはどういう意味でしょうか。
正確な定義はありませんが、この記事では「1000円単位・1000円未満で開始できる投資方法」といった意味で統一します。
投資初心者に少額投資をおすすめする理由は下記の3つ。
・投資の経験を身に付けられる
・リスクを最小にできるので安心して始められる
・資金が無くても貯金感覚で始められる
それぞれ解説します。
理由1 投資の経験を身に付けられる
実際のお金を使って取引すれば、投資の経験を積めます。
投資の仕組みや売買方法を事前に勉強するのは大切ですが、実際に経験しないと身に付かないこともあるのです。
例えば証券会社のサービスの一つに「デモトレード」があります。
デモトレードは仮想のお金を用いて投資できるため、証券会社の提供するプラットフォームに慣れたり、投資の練習をしたりする際に活用できます。
投資するのは仮想のお金なので、いくら損しても実際のお金は減らないので、気軽に投資を勉強できるでしょう。
しかし実際の売買では、自分が想定していた通りの値動きになるケースは少ないですし、急に価格暴落した時の精神的プレッシャーは、デモトレード時とは異なるのです。
含み損に対する感じ方も人によって異なり、マイナス10万円でも動じない人もいれば、マイナス1000円でも「大事なお金が無くなってしまう……」と慌てる人もいます。
このように値動きに対するメンタル面や、どれほどのリスクを許容できるのかは、実際のお金を使って投資してみないと分からないので、少額から投資の経験を積むのがおすすめです。
理由2 リスクを最小にできるので安心して始められる
少額投資ならリスクを最小限に抑えられます。
仮に株へ1000万円投資した直後に10%値下がりした場合、100万円の含み損が発生します。
それに対して投資金額が1万円であれば、含み損は1000円。
含み損が100万円と1000円とでは、精神的なプレッシャーは大きく異なるでしょう。
上記の通り、投資を始めて間もない方の場合、どれほどの含み損までなら耐えられるのかが不明確ですので、リスクを最小にした状態で投資にチャレンジするのを推奨します。
理由3 資金が少なくても貯金感覚で始められる
少額投資の強みは、手持ち資金が少なくても貯金感覚で始められる点です。
手持ち資金が無くても、「毎月5万円を貯金する」「給料の2割を貯金する」といったイメージで投資に費やす資金を増やしていけるでしょう。
後述するミニ株や投資信託を利用すれば、より少ない月500円程度の資金から投資を開始できます。
さらに毎月一定のタイミングで投資すれば、リスク回避にも繋がるのです。
投資商品はどのようなことがきっかけで値動きするのか分からないため、一度に大きな資金を投資した直後に暴騰・暴落する可能性もあります。
反対に、少額を毎月一定のタイミングで投資し続ければ、価格変動のリスクを回避しやすいのです。
したがって貯金感覚で少額投資すれば、資金が少ない場合でも継続できる上に、投資時期の分散にも繋がります。
少額投資の注意点
少額投資はリスクを抑えて貯金感覚で開始できるとお伝えしましたが、リターンが少なくなる点にご注意ください。
例えば平均利回りが10%の金融商品に1万円投資した時、得られる利益は1,000円だけですが、100万円投資すれば10万円得られます。
よって少額投資では短期間で大きく利益を出すのは困難であり、資産を大きく増やすには元本を増やさなくてはなりません。
経験の少ないうちはリスクを抑えて少額から始めて、慣れてきたら徐々に投資額を増やすと良いでしょう。
初心者におすすめの少額投資法4選
ここまで少額投資を投資初心者におすすめする理由と注意点について解説しました。
「これからは毎月の給料の一部を投資しようと思うけど、何に投資すればいいの?」と感じる方も多いでしょう。
投資初心者におすすめの投資商品は下記の4つです。
・ミニ株投資
・ポイント投資
・投資信託
・つみたてNISA
それぞれの特徴を解説するので、自分に合った投資商品を見つけてみましょう。
ミニ株投資
ミニ株投資とは、単元株未満で株式を買える投資方法です。
株式投資では一度に売買できる単位が決まっており、100株単位からの購入となっています。このように100株を1単位として売買する取引単位のことを単元株と言います。
そのため株の取引では、最低でも100株単位で売買をする必要があるのです。
仮に株価が2000円の場合、
2000円×100株=約20万円
となるため、約20万円の資金が必要となります。
単元株での購入は、このようにまとまった資金が必要になります。「もっと少額で多くの銘柄に投資したい」という投資家のニーズを受けて、いくつかのネット証券会社がミニ株投資を開始し、単元株未満(100株未満)でも取引できるようになりました。
証券会社の中には最低1株から取引できるところもあります。
そのため手持ち資金の少ない方でも気軽に投資でき、複数銘柄への分散投資が可能です。
ただしミニ株はリアルタイムでの売買が不可能である点に注意しましょう。
証券会社により多少の違いはありますが、売買を申し込んだタイミングの価格ではなく、申し込んだ翌営業日の最初の価格(寄り付き)で取引が実行され、自分が想定していた価格での売買とならない場合があるのです。
ポイント投資
ポイント投資とは、楽天ポイントやTポイントなどのポイントを利用した投資手法です。
ポイントは買い物や支払いの際に貯まるので、元手は必要ありません。
そのため、仮にポイント投資で失敗したとしても実際に資産を失うことはなく、反対に利益が出れば資産は増えます。
ポイント投資で投資できるのは株式であり、SBIネオモバイル証券なら1Tポイント=1円換算で、500円程度から株式を購入できます。
株式だけではなく、投資信託やFX・仮想通貨にもポイント投資できるので、楽天ポイントやTポイントを貯めている方は、ぜひポイント投資に挑戦してみてはいかがでしょうか。
投資信託
投資信託とは、複数の投資家からお金を集めて、資産運用のプロが国内外の株式や債券に投資・運用する金融商品です。
株の場合、100株単位での購入となりますが、投資信託は1口単位で購入可能です。
100株単位だと、まとまった資金が必要となりますが1口単位であれば少額で購入可能です。
投資信託は国内外株式、債券・REIT・金など様々な金融商品に分散投資するためリスクも下がります。
また個人では運用が難しい海外株式や債券にも投資できるので、資産運用の幅を広げられるのです。
銘柄選択に不安のある方は投資信託を選ぶと良いでしょう。
つみたてNISA
NISAとは、売却益や配当益に課税される約20%の税金を非課税にできる制度です。
そしてつみたてNISAでは、対象の投資商品を毎月一定のタイミングで、決められた額だけ自動的に購入します。
非課税枠の上限は年間40万円ですが、毎月だと約3万3000円の積み立て投資が可能です。
なお、つみたてNISAは1000円単位からでも投資できますので、金銭的に無理のない範囲で始められるでしょう。
また、つみたてNISAで購入できる銘柄は、国に厳選された投資信託のみになります。
上記の通り投資信託なら分散投資が可能ですので、より安定した運用を期待できます。
まとめ
今回は投資初心者向けに少額投資について解説しました。
少額投資には、リスクを最小限に抑えられる点や、貯金感覚で開始できる点などの強みがありますが、元本が少ないためリターンは小さくなります。
実際に投資をやりながら学び、慣れてくるにつれて元本を大きくしていくのが良いでしょう。
今回ご紹介したような投資手法を参考にしながら、ぜひチャレンジしてみることをおすすめします。