つみたてNISAを検討している人必見!「おすすめファンドシリーズ」を数回に渡りお届けします。
今回はつみたてNSIAを考えている人ならまず検討する投資信託、「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」を細かく分析します。
このシリーズの記事では、SBI証券の月間積立設定金額ランキング上位5つ(2021/2/1~2/28)をおすすめファンドとして紹介していくので、気になる銘柄があれば今後の記事もぜひチェックしてください!
SBI・バンガード・S&P500の基本データ
「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」、愛称:SBI・バンガード・S&P500について、まずは、基本のデータを見ていきましょう。
SBI・バンガード・S&P500の概要
SBI・バンガード・S&P500は、2019年9月26日にSBIアセットマネジメントと世界最大級の運用会社であるバンガードの共同ファンドとして設定された新しいファンドです。
このファンドは、S&P500との連動を目指し、米国株式に投資しています。
正式名称 | SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド |
運用会社 | SBIアセットマネジメント |
設定日 | 2019年9月26日 |
運用形態 | インデックスファンド |
投資形態 | ファミリーファンド ※マザーファンドがバンガードETFに投資しているので、事実上FOF* |
ベンチマーク* | S&P500* |
購入時手数料 | なし |
信託財産留保額* | なし |
信託報酬 | 0.0938% |
実質コスト* | 0.114% |
純資産総額* | 1,319億円 |
マザーファンド純資産総額 | 704.2億円 |
分配金実績* | なし |
つみたてNISAでの取扱い | 対象 |
ポイント還元等 | SBI証券ポイント還元年率:0.02%、楽天証券ポイント還元:なし |
*用語の解説は以下を確認してください。
FOF:ファンドオブファンズと言い、複数の投資信託を投資対象とする投資信託のことです。
通常の投資信託は、株や債券などに投資していますが、投資信託に投資する投資信託ということで、FOFと呼ばれています。
通常の投資信託よりも、分散投資が可能で、リスクを抑えることができると言われています。
ベンチマーク:インデックスファンドが運用の目標としている指数(インデックス)のことをベンチマークと呼びます。
S&P500:米国を代表する株価指数で、大型株から選ばれた500銘柄で構成されています。
東証株価指数(TOPIX)と同じように時価総額を指数化したもので、大型株の米国株式約80%をカバーしていると言われています。
信託財産留保額:投資信託(ファンド)を売却(解約)する際に発生する手数料のことです。
別途投資家が支払うわけではなく、「基準価額に対して何%」といった形で差し引かれます。
実質コスト:投資信託の主なコストである、販売手数料、信託報酬、信託財産留保額以外にも、隠れコストなるものが存在する場合があり、これらすべてのコストを合計したものを実質コストと呼ぶことがあります。
運用報告書の中にしか表記されず、表には出ていないので注意しましょう。
純資産総額:ファンドが保有している資産額の合計。
分配金:投資信託の中には決済時に分配金を出す場合があり、ETFでは必ず分配金が発生します。
ファンドの特色
では、このSBI・バンガード・S&P500の特徴はどのような点にあるのでしょうか。
主に3つのポイントがあります。
①米国株式市場の値動きに連動する投資成果を目指して運用を行う。
このファンドは米国における代表的な株価指数のS&P500をベンチマークとし、米国株式市場の値動きに連動して投資成果を目指します。
②S&P500に連動するETFに投資。
SBI・バンガード・S&P500はベビーファンドとして、投資家から資金を集め、マザーファンドのSBI・バンガード・S&P500インデックス・マザーファンドという投資信託に投資をしています。
このマザーファンドは「バンガード・S&P500ETF」を投資対象としているため、間接的にETFに投資することとなります。
③組入外貨建て資産の為替ヘッジを行わない。
海外の外貨建て資産に投資をする場合、為替の影響を受けるため、日本円にすると収益が減ったり、損になったりすることがあり、これを避けるために、一定の為替レートで外貨と円を交換する契約など、先に条件を決めた取引を「為替ヘッジ」と言います。
SBI・バンガード・S&P500では、為替ヘッジを行わなず、円安となれば基準価額が変動していなくても、為替益を得られることがあります。
簡単に言えば、為替ヘッジを行わないため、為替の影響を受け、プラスに影響することもあれば、マイナスの影響になることもあるということです。
投資対象
次に、投資対象について見ていきましょう。
先ほども紹介しましたが、SBI・バンガード・S&P500は米国株式を代表する指数S&P500に連動しています。
このファンドは、ファミリーファンド方式をとっており、マザーファンドを通して米国株式に投資し、間接的にバンガード・S&P500 ETFに投資しています。
以下の図のような仕組みです。
この投資先である「バンガード・S&P500 ETF」は、S&P500との連動を目指して運用するETFで、主な保有銘柄の上位5位は、Apple・Microsoft・Amazon・Facebook・Alphabetで、世界を牽引する会社の株を保有しています。
手数料
次に、このファンドの手数料を詳しく見ていきましょう。
投資信託を決める上で重要なポイントである信託報酬は、0.0638%(税込み)です。
しかし、この信託報酬に、マザーファンドの投資先ETFの経費率0.03%を加えた、0.0938%が実質的な信託報酬となっています。
このファンドの信託報酬は、米国株式を投資対象としたインデックスファンドの中では最低水準で、実質コストも0.114%(税込み)と非常に低い数値と言えます。
その他の手数料、購入時手数料や信託財産留保額は無料です。
運用状況
次に、このファンドの運用状況を簡単に見てみましょう。
資金流出入額と純資産総額
このファンドは、2019年9月からと新しいファンドではありますが、毎月40~100億円と多くの資金流入があります。
純資産総額も1年あまりで1,000億円を超えており、人気のあるファンドと言えます。
現在の純資産総額は1,319億円(2021年2月時点)です。
分配金について
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドでは、分配金を出していません。
分配金を出すか否かは運用会社が決定していますが、多くのインデックスファンドで分配金を出さない無分配となっています。
分配金を出さないことで、より多くのお金を次の運用に回すことができているのです。
取扱い金融機関
このファンドの取り扱いを行っている主な金融機関は以下の通りで、つみたてNISA対象ファンドです。
楽天証券では取り扱いがないため、注意してください!
購入を検討する際は、口座開設をしようと思っている金融機関で取り扱いがあるか、必ず確認してください。
まとめ
今回は、SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドを細かく解説しました。
SBI証券で買付No.1の人気を誇るファンドですが、人気の秘密は、信託報酬・実質コストの低さ、世界を代表する米国企業へ投資するインデックスファンドである点にあるのではないでしょうか。
つみたてNISAでファンドに迷っている場合は、まず検討したいファンドであることは間違いないでしょう。
このシリーズでは人気の高いファンドをおすすめファンドとして紹介していくので、ぜひ他の記事もチェックしてください!
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