「投資はリスクが大きい!」
誰しもこんな言葉を聞いたことがあると思います。
ただし、この意味を正しく理解しているのはごく一部の人だけでしょう。
投資で利益を出すためにも、今回は「リスク」の正しい意味を理解していきましょう!
目次
投資における「リスク」とは
「リスク」の意味
「リスク」=「損をする可能性」と考えている人が多いと思います。
これは、一般的には正解ですが、投資の世界では実は間違いです。
投資の世界では「リスク」=「振れ幅」、つまりリスクとは不確実性を表す言葉なのです。
リスクとリターンの関係
リスクが大きくなれば振れ幅が大きくなるため、期待できるリターンも大きくなります。
ただし、期待値が大きくなるわけではなく、損失額も大きくなりやすいです。
*期待値…確率を考慮した平均値
この図からもわかるように、預金はほぼ確実に預金金利分を回収できますが、その額は大変少ないためリターンは少ないです。
一方、仮想通貨やFXといった金融商品の場合、リスクも大きい分リターンも大きくなりやすいです。
リスクを抑えるということの意味は…
以上からわかる通り、リスクを抑えるというのは変動幅を抑えるということです。
でもそれってリターンも減らしちゃうから結局儲からないんじゃ…、と思った方もいると思いますが、それについて深掘る前にリスクを抑える具体的な方法について見ることにしましょう!
リスクを抑える方法
そもそもリスクが低いものに投資する
最も直感的でわかりやすい方法です!
実際にポートフォリオを組む際にも、預金や債券の割合を増やすことでリスクを抑えることができます。
安全資産の割合を増やせば当然リターンは下がりますが、リスク管理・ポートフォリオ作成において忘れてはならない手法です。
分散投資
分散投資でもリスクを抑えることができます!
しっかりと理解するためにも、次のような金融商品を考えてみましょう。
商品x | 30 | 70 | 30 | 50 | 70 | 30 |
商品y | 70 | 50 | 50 | 30 | 50 | 70 |
2つの商品は振れ幅の大きさは変わりませんが、変動の仕方が異なります。
そして、商品Xを2単位買う場合と、商品Xと商品Yを1単位ずつ買う場合を考えます。
これらを比較すると、後者のように分散投資をした方がリスクが抑えられることがわかります!
当然リターンは下がることになるのですが、これをどう活かすかは後ほど解説します。
長期投資(?)
勘違いされがちですが、長期投資はリスクを抑えません。
むしろリスクを増大させます。
考えてみればわかると思いますが、先の未来になるほど予測が難しく、リスク自体は増えるのです。
ではなぜリスクの大きい長期投資をやる方がいるのでしょうか?
長期投資の旨みはリスクプレミアムにあり!
リスクプレミアムとは?
長期投資において重要なのが、リスクプレミアムという視点です!
では、そもそもリスクプレミアムとはなんなのか?
簡単にいってしまえば、価格変動リスクの対価です。
基本的にこのリスクが大きいほどリスクプレミアムは大きくなり、平均収益率も上昇します。
理論的には、その平均収益率をベースとして、リスクに応じて価格が変動していくのです。
長期投資とリスクプレミアム
短期的には投資家心理が絡んだ商品価格のばらつきの影響が大きいのですが、長期的に見るとそれらは無視できるようになります。
すると、徐々にリスクプレミアム分が蓄積されていき、結果として多くの利益をもたらしてくれるのです。
統計的なデータからも、長期的に見た場合リスク資産に投資する方が儲かるということが証明されています。
分散投資も組み合わせると…
ただしここで注意しなければならないのが、長期投資は投資期間が長い分そもそもリスクは大きいということです。
このリスクを抑え、全体の価値を安定させるために分散投資が重要になってきます。
上の説明からもわかる通り、分散投資を行うと平準化され、全体の値動きが直線に近いものになります。
すると、長期投資と分散投資を組み合わせた場合、損した分と得した分が相殺し合い、最終的にリスクプレミアムの蓄積分が利益として残ります!
そしてこれが長期投資の最大の旨みなのです!
まとめ
投資におけるリスクの意味とその使い方がわかったと思います。
誰でもリスクを背負うのは嫌ですが、その対価として利益を得られるのが本来の投資です。
これを理解した上で自分の投資スタイルを決めましょう!