SBI・全世界株式インデックス・ファンドの評価と評判を徹底分析!手数料や利回りも掲載

 今回の記事では、「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」を分析します。

こちらも人気商品の一つで、SBI証券の月間積立設定金額ランキング(つみたてNISA)4位のファンドです!(2021/2/1~2/28)

つみたてNISAを始めようと思っていて投資先で悩んでいる人や、このファンドを検討している人はぜひこの記事を参考にしてください!

このおすすめファンドシリーズでは、SBI証券の月間ランキング上位5つのファンドを紹介しているので、ぜひ比較もしてみてください。

SBI・全世界株式インデックス・ファンドの基本データ

 「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」、愛称:雪だるま(全世界株式)について、基本データからチェックしていきましょう。

概要

 SBI・全世界株式インデックス・ファンドは、日本を含む全世界の株式に投資するインデックスファンドで、SBIアセットマネジメントが運用しています。

正式名称SBI・全世界株式インデックス・ファンド
運用会社SBIアセットマネジメント
設定日2017年12月6日
運用形態インデックスファンド
投資形態ファミリーファンド
※マザーファンドがETFに投資するため、事実上FOF。
ベンチマークFTSE Global All Cap Index
購入時手数料なし
信託財産留保額なし
信託報酬0.1102%
実質コスト0.133%
純資産総額164億円
マザーファンド純資産総額115.0億円
分配金実績なし
つみたてNISAでの取扱い対象
ポイント還元等SBI証券ポイント還元年率:0.0242%
楽天証券ポイント還元:0.048%
(2021年2月末時点)

※詳しい用語の解説は「SBI・バンガード・S&P500を分析!」の記事をご覧ください。

SBI・バンガード・S&P500の評価と評判を徹底分析!手数料や利回りも掲載

FTSE Global All Cap Index:全世界の株式市場の動向を表す、時価総額加重平均型の株価指数です。49カ国で構成され、大型・中型・小型株を対象に銘柄数は約8,860あり、全世界の時価総額の98%をカバーしています。

同じ全世界の指数を表すMSCI ACWIとの違いは構成銘柄で、MSCI ACWIは全世界49カ国の大型株、中型株、約3,000の銘柄で構成されています。

ファンドの特色

 このSBI・全世界株式インデックス・ファンドの特徴はどのような点にあるのでしょうか。

主に3つのポイントがあります。

グローバル株式インデックスマザーファンドを主要投資対象とし、全世界の株式市場の値動きに連動する投資成果を目指す。

 日本を含む世界中の先進国、新興国の株式市場の値動きに連動した指数、FTSE Global All Cap Indexをベンチマークにし、連動する投資成果を目指しています。

ETFを含む投資信託証券を主要投資対象とする。

 SBI・全世界株式インデックス・ファンドは、ベビーファンドとして投資家から資金を集め、マザーファンドのグローバル株式インデックスマザーファンドに投資をしています。
このマザーファンドは3つのETFを投資対象ファンドとしているため、雪だるま(全世界株)ETFに投資することとなります

ファンドの運用は、「モーニングスター・アセット・マネジメント株式会社」の投資助言を受ける。

 「モーニングスター・アセット・マネジメント株式会社」は、世界27拠点に展開する、モーニングスター・グループ傘下の企業で、様々な金融商品に対する調査分析情報を提供するグローバルな運用調査機関です。

投資対象 

 上記でも紹介したように、SBI・全世界株式インデックス・ファンドは、中型・小型を含む全世界の株式の動向を表す指数FTSE Global All Cap Indexに連動しています。

このファンドは、ファミリーファンド方式をとっており、マザーファンドを通して3本のETFに投資しています。

以下の図のような仕組みです。

(SBI・全世界株式インデックス・ファンド:交付目論見書より)

 では、投資対象地域、投資対象国、投資先銘柄比率を見てみましょう。

投資対象地域別の比率を見てみると以下のようになります。

投資銘柄投資対象比率
1シュワブ U.S. ブロード マーケット ETF米国株式54.58%
2SPDR ポートフォリオ・ディベロップド・ワールド(除く米国) ETF先進国株式
(除く米国)
35.03%
3SPDR ポートフォリオ・エマージングマーケッツETF新興国株式9.97%
4現金等0.42%
合計100.00%
(SBI・全世界株式インデックス・ファンド:月次レポート2021年2月より)

投資対象国比率は以下のようになります。

 投資先の国・地域比率トップは、アメリカ53.61%で、全体の半分以上を占めています。日本8.21%中国4.206%と続いています。(2021年2月時点)

(SBI・全世界株式インデックス・ファンド:月次レポート2021年2月より)

また、投資先銘柄の上位10位は以下の表の通りとなります。

(SBI・全世界株式インデックス・ファンド:月次レポート2021年2月より)

世界を代表する企業が上位を占めています。
上位10位のうち、アメリカ企業8社、その他が韓国中国です。

1位のアップルでも3%と、かなり分散して保有していることがわかります。

手数料

 このファンドの手数料を詳しく見ていきましょう。

信託報酬0.0682%(税込み)で、投資先ETF経費率0.042%を加えた実質的な信託報酬は、0.1102%(税込み)です。
こちらもかなり低水準と言えます。
表には出てこない隠れコストも含めた実質コストでも0.133%です。

その他の手数料、購入時手数料や信託財産留保額は無料です

そして、このSBI・全世界株式インデックス・ファンドのライバルとも言えるのが、同じく全世界株式を対象としている、シリーズ②で紹介したeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)です。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)はベンチマークがMSCI ACWIと異なります。
現在の信託報酬、実質コスト共に、SBI・全世界株式インデックス・ファンドの方が低い水準となっていますが、変動があるので随時確認してください。

 では、コスト以外も比較検討するべき点として運用状況や取扱い金融機関なども確認しましょう。

運用状況

資金流出入額と純資産総額

 このファンドは、投資信託の中でも人気の高いファンドで、現在の純資産総額164億円(2021年2月時点)で、毎年5億円程度の資金流入があるファンドです。

分配金について

 SBI・全世界株式インデックス・ファンドでは、分配金を出していません。

分配金を出すか否かは運用会社によりますが、多くのインデックスファンドで分配金を出さない無分配となっています。

取扱い会社

このファンドの取り扱いを行っている主な金融機関は以下の通りで、つみたてNISA対象ファンドです。

SBI証券・楽天証券・auカブコム証券・松井証券・SMBC日興証券・マネックス証券・岡三オンライン証券・GMOクリック証券 等

ちなみに、こちらのファンドはiDeCoでも運用可能で、SBI証券で取扱いがあります。

購入を検討する際は、口座開設をしようと思っている金融機関で取り扱いがあるか、必ず確認してください。

まとめ

 今回は、SBI・全世界株式インデックス・ファンドを分析しました

 このファンドの人気の秘密は、全世界株式へ投資できるファンドの中で最低水準の運用コストである点と、全世界に分散投資ができるインデックスファンドである点にあるのではないでしょうか

同じジャンルで、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)と迷われる方も多いと思います。若干ではありますが、現在はSBI・全世界株式インデックス・ファンドのほうが低コストで運用することができます。

つみたてNISAでファンドに迷っている場合は、検討してみても良いのではないでしょうか。